Anemone~君を思い。涙する~
「おはよー!」
「美穂ぉー!!」
あ。今日もモデルさんみたい...。
藤井美羽《ふじいみう》
私の大親友で、八頭身の黒髪美人さん☆
ついつい私と一緒でいいのかな...。って思ってしまうんだよね笑
「あ...。」
まただ。彼に自然に目がいっちゃう。
いつもクラスの中心的な存在の
一条蓮《いちじょう れん》。
黒い瞳で、あの目で見られたら何かを見透かされているような...。
いつも笑顔で
男女問わず人気者。
地味でクラスにあんまり馴染めない私とは住む世界が違うような気がする...。
なのに。
どうして、蓮くんの事を自然と目で追ってしまうんだろ。
どうして、【蓮くんの隣にいたい】なんて考えてるんだろ...。
「...っほ。美穂!!」
「え..??」
「あんた、また一条蓮の事見てたでしょ!」
「え?!なんで分かったの?」
「あんた、ここ最近よく見てるわよ。」
「なんでだろ...。どうしても蓮くんを探してしまうんだよね。」
「美穂...。鈍感」
鈍感じゃないのにぃー。