特恋。
one*story
→
私の特恋(トクコイ)。
特別な恋愛を略して特恋。
今までに経験した事なかった物語がはじまる。
キミと出会ってから変わったんだ。
私の人生が。
そうだと私は思う。
うんん。きっとそうだ。
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「はぁ。」
「朝っぱらからナニため息ついてんの。」
「うん…」
最近の私の悩み。
→彼氏ができない。
な〜んて。
生まれてから1度も彼氏なんか出来たことありません。
告白すらされた事ないのに。
「はぁ。」
「だからさ、朝っぱらからナニため息ついてんのよ。」
「なぜ、私に彼氏ができないのよ。」
「なに、今頃。」
「えっ!?」
「ん?」
「どういう事っすか?」
「今頃、気付いたの?って事。」
「酷くないっすか~」
「彼氏をつくる努力をしない彩が悪い。」
「だってぇ〜」
「まだ、白馬の王子様がいるーとか思ってるんでしょ。"どうせ"。」
「なによ。"どうせ"って!!思っちゃダメなの?!」
「いないよ。白馬の王子様なんて。」
「いるかもよ?!」
「いない。いない。」
親友の美子。
美子は美人で頭も良くて、彼氏持ち。
私に釣り合わないだろってよく陰で言われる。
私は結構傷ついてるけど、美子は全然気にしていないみたい。
気にしない方が可笑しいよ。
「でも、ぶっちゃけ美子の彼氏かっこよくない。美子ならイケメンの彼氏のほうが似合ってるよ。」
「彩!!人は顔じゃない。性格だよ。イケメンでも、性格バリ悪だったら嫌でしょ。」
「それは。そうだけど…」
「田中くんは?彩の事好きだって聞いたけど。」
「えっ。嘘だよ。咲蘭ちゃんのことが好きだって言ってたもん。」
「まぁ、どっちにしろ、彼氏がいてもいなくても関係ないよ。」
「いいですね〜。美人さんは!!何もしなくても男が寄ってくるから。私なんてなーんも取り柄ないから…彼氏くらいイケメンであって欲しい。」
「そうですか。なら勝手にどうぞ。」
美子が怒っている時のお決まり文句だ。
でも、自分は正しいと思ってる。
取り柄のない私に彼氏くらいはイケメンであって欲しいだけなんだ。
多分、美子とは今、話せない。
美子の怒りが収まるまで待つことにしよう。
そうだ。
今日、転校生が来るってHRで言ってたような。言ってなかったような。
1時間目は…
数学Aだ。
色々と大変なのに、なぜ1時間目に数学を持ってくるのだ。
先生を憎むぜ。
“キーンコーンカーンコーン”
始業のチャイムがなりクラスの皆が席を立つ。
そこに入ってきた先生ともう一人。
号令があり皆、席に座っていく。
「えーっと。HRでも説明したように転校生だ。皆、仲良くするように。」
皆、気ダルそうにハーイと発している。
「簡単な自己紹介をな。」
「はい。えーっと。須加大貴です。よろしくお願いします。」