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プロローグ
「いつもありがとうございます」

にこやかに頭をさげる女の子に、軽く手を振って、エスカレーターへと向かう。

真理子の心は満たされていた。

素敵なスカートを買った。

ちょっと高かったが、生地がとても良くて、気に入った。

そうそう。この前買ったTシャツにも、よく似合う。

1日の仕事の疲れも忘れたような、かろやかな足どりで、地下鉄へと向かった。


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