33
「松本さん、お酒は強いんだよね?」
槇村が聞いた。
「いえ。強いってほどでは…。」
松本は、控え目な性格のようだった。
化粧もしてるかどうかの薄いもので、真理子には、好ましく思えた。
ちょうど隣にすわっている、堺の茶色い髪と派手な化粧を、不快に感じた。
「高田さん、次は何、頼みますか?
松本さんはビールで大丈夫?」
堺が聞く。
もう飲んだのか。自分が飲みたいだけだな…。
自分のビールは、まだ半分入っている。
「まだいいよ。」
「あっ。ビールはあんまり。じゃあ…、カシスオレンジを…。」
堺が、はぁい、と返事をして、店員を呼び止める。
気がきくというより、自分のついでだと思った。
堺は、真理子から見ると、実に女らしい女だった。
男が代わると、自分も変化する。
自分というものがないのだろうか?
だから、女は苦手なのだ。
槇村が聞いた。
「いえ。強いってほどでは…。」
松本は、控え目な性格のようだった。
化粧もしてるかどうかの薄いもので、真理子には、好ましく思えた。
ちょうど隣にすわっている、堺の茶色い髪と派手な化粧を、不快に感じた。
「高田さん、次は何、頼みますか?
松本さんはビールで大丈夫?」
堺が聞く。
もう飲んだのか。自分が飲みたいだけだな…。
自分のビールは、まだ半分入っている。
「まだいいよ。」
「あっ。ビールはあんまり。じゃあ…、カシスオレンジを…。」
堺が、はぁい、と返事をして、店員を呼び止める。
気がきくというより、自分のついでだと思った。
堺は、真理子から見ると、実に女らしい女だった。
男が代わると、自分も変化する。
自分というものがないのだろうか?
だから、女は苦手なのだ。