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「もう部屋片付いた?」

槇村が、話を切る。

槇村にとっても、楽しい話題ではなかったのだろう。

「あっ…。いえ、まだ必要なもの出したって感じで…。」

「そうだよねぇ。ギリギリまで働いてたんだもんね。」

「あっ…。二週間くらいは有休頂いてたんですけど、引越し自体は、三日前だったので。」

槇村は、上機嫌だった。

「日本酒飲もうかなぁ。松本さんも飲もう?」

「あっ。日本酒ですかっ。日本酒いっちゃいますか…。」

二人は、以前に飲んだ事があるらしかった。

何だか疎外感が襲ってくる。



「あぁー。あたしも飲もっかなぁ。」

「あっ。いいですねっ。どれにしますか?」

真理子は、松本に差し出されたメニューを覗き込んだ。






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