嫌い、大嫌い、、大好き。
そして、ずっと机にふせながら
下を見てた結城が、目線を上にあげた。
な、なにいわれるんだろう…
「お前、なんでそんなに赤いの?」
「え、別に赤くなんかな…」
「もしかして、俺が川島のことを
“かわいい”って言ったと思ったの?」
「へ!?
べ、別にそんなこと思ってないし〜」
結城は最初、不思議そうな顔をしてたのに
今はにやにやしてる。
「そうかそうか〜
まぁでも悪いな、俺がかわいーなって
言ったのはお前のふでばこについてる
これのことだから。」
「だから違うし!!
…このくまのことだよね?」
あーなんかめっちゃ恥ずかしいわ。
結城はうちのふでばこについてる
くまのキーホルダーのことをかわいいってゆったのに。
自分のことをかわいいってゆってもらえた
って勘違いして…
ほんと、恥ずかしい。
しかも、結城にはからかわれるし…
「おう、そのくまのこと。
そのくま、かわいーよなぁ〜」
結城はうちのくまの人形のキーホルダーを
いじいじしてる。
意外と、かわいいとこもあるんだなぁ。
「なぁ」
「ん?なにー?」
「このくま、ちょーだい。」
「え、だめ。」
あげるわけない。
うちもこのくま、気に入ってるんだから。
「絶対くれねーの?」
「うん、絶対あげない。」
結城はふてくされてる。
やば、ちょっとかわいいかも。
かわいいって思ったってこと、
結城に知られたら殺されちゃうかもだから
絶対ゆわないけどね。