異世界で帝国の皇子に出会ったら、トラブルに巻き込まれました。
レヤーの話してた通り、帰国の正式な日程が知らされたのがその日の昼間だった。
「……ねむい」
お昼ご飯を食べたせいかもしれないけど、なんだかすごく眠気を感じる。
あたしは永霊界では1日しか過ごしてないつもりだったけど、現実には2週間も経っていたって知った時には驚いた。
魂が離れて戻れたギリギリの時間だったらしくて、めっちゃ冷や汗をかいたっけ。
どうやら離れてる間にも体はわずかばかり成長してたようで、爪や髪が伸びてました。胸だけは1mmたりとも成長してませんでしたがね(遠い目)
朝日の出とともに意識が戻ったあたしはバルドに促されて少し仮眠した後、レヤーやヒスイとともにロゼッタさんと再会した。
ロゼッタさんはあの炎の夜、瀕死の大怪我を負って生死をさ迷ったけど。あたしを置いていけないと気力で意識を戻したらしい。それを聞いて申し訳ないやら嬉しいやら。やっぱりロゼッタさんはあたしにとって、頼れる“お姉ちゃん”だ。
で、1ヶ月経った今はリハビリが残っているものの、すごい回復力で以前とほぼ変わらず動けるらしい。
よかった。ロゼッタさんが無事で。
お昼ご飯は久しぶりにみんなでわいわい楽しく食べたけど、バルドはどうやら多忙らしくて参加できなかった。
そして、お昼ご飯を食べてる最中からなんだか猛烈な眠気が。仮眠したのにおかしい。腰の辺りも重いし……。
《ふむ、とりあえず昼寝でもするがよい》
なぜかあたしの体をジッと見たヒスイが、ポンと背中を叩いてきた。