結婚の定義──君と僕を繋ぐもの──
一方、レナとマユもパジャマに身を包み、布団を並べて横になると、のんびりと寛いでいた。

「それにしても災難だったわね。」

「週刊誌?」

「そう。考えてみたら、なんで今このタイミング?って思うわけ。」

「どういうこと?」

レナはマユの言葉に首を傾げる。

「こんな仕事してるとさ、いろいろ耳に入るのよ。レナと片桐のことなんて、私たちの業界では前から噂にはなってたけど…。やっぱり片桐と言いレナと言い、後ろ楯が大きいじゃない?二人の素行が特別悪い訳でもないし、みんな知っててもそっとしてる感じだったわね。」

「そうなの?」

思ってもいなかった事実にレナは愕然とする。

「だから、あの質の悪い低俗な写真週刊誌が、事務所になんの了承もなく写真をスッパ抜いたってことは…。」

「どういうこと?」

「うん…何か企んでるんじゃないかと心配なんだよね…。もっと大きな話題になるようなネタを隠してるんじゃないかとか…。」

「まさか…。」

レナは不安そうに黙り込んでしまう。

「まぁ、わかんないわよ。私の思い過ごしかも知れないし、ただ単純にロクなネタがなくて苦肉の策だったのかも知れないしね。」

レナをあまり不安にさせてはいけないと思い直し、マユはレナの肩をポンポンと叩く。

「うん…そうだね…。私たち、一緒にいて、何もやましいことなんてないもん…。」

レナは自分に言い聞かせるように呟いた。

「だよね!この話はもうやめにしよっか。」

マユは努めて明るい声を出し、話題を切り替える。
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