森田当麻の奇妙事件簿2

あそこを通るのか。と思ったが、違った。

当麻は裏門へとまわると、フェンスの近くに停まっていたシルバーの軽自動車の運転席の窓を叩いた。

窓が開き顔を出したのは、日向だった。

「お疲れさま。乗って」

日向に言われ当麻は助手席に、優衣は後部座席におさまった。

「日向さん。なんで社長がここに来るって?」

「だって、お兄ちゃん。野次馬嫌いだし。絶対裏門から出てくると思ったのよ。こういうところは、ほんと単純よね」
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