森田当麻の奇妙事件簿2

「杞憂じゃない。俺は今も昔も何も変わってない。不安でいっぱいだよ。人が死ぬ予知夢だってみるし。……父さんたちの時みたいに、大切な人が死んだ予知夢をみたらって……」

「大丈夫よ。お兄ちゃん!私たち、絶対死なないし!!私なんて死ねないよ。お兄ちゃん残して……」

日向がニッコリ笑顔をみせると、当麻の肩に手を置いた。

「日向ちゃんの言う通りだよ。俺たちはお前の予知夢になんて絶対でない。だから、安心しろ」

当麻はすこし顔をほころばせたが、すぐに無表情に戻った。

「俺は、大切な人と言っただけで、お前らだとは言ってないだろ」



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