森田当麻の奇妙事件簿2
「そしたらさ、お兄ちゃんが私の問題集取り上げて、『お前は馬鹿か。こことここは、こうだろ』なんていきなり言うのよ?笑っちゃった。……でも、お兄ちゃんはきっと私が妹だって分かったから話しかけたと思うんだ。」
「忘れてなかったんですね。日向さんのこと」
なんだか心が温かくなった。
当麻は本当は優しいんだって、分かったから。
「まあ、こんな不器用で愛情表現ができないお兄ちゃんだけど……少なくとも優衣ちゃんには感謝してると思うから」
「私に?感謝……ですか?」