森田当麻の奇妙事件簿2

日向は笑顔でうなずくと、優衣の肩に手を置いた。

「……ずっと、お兄ちゃんの味方でいてね」

そう言う日向の瞳には、涙が浮かんでいた。

当麻も日向も、お互いのことを信頼している。

私なんか、その絆の中にも入れないのに。

日向が自分を信用してくれるって思うと、嬉しかった。

優衣が力強くうなずくと、日向は涙をぬぐい、「ありがとう」と微笑んだ――。




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