森田当麻の奇妙事件簿2

俺はいつだって無力だ。

大切な人を失ってきた。

両親、妹――。

家族を失ったんだ。

もう、何もいらない。

しばらくすると、数人の生徒が去っていく。

ぐったりとアザだらけでうなだれてる俺。

「……情けな」

そう言って立ち上がろうとする俺に一人の男が手を差し出した。



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