森田当麻の奇妙事件簿2

ダメだ。限界……。

当麻は薄れいく意識の中、声を聞いた。

『……ちょう。……社長』

……あいつか。

いつも予知夢のときは、日向が当麻を現実世界に引き戻してくれた。

でも、今回は……。
また、助けられるな。

情けないなんて思いながらも、当麻はそれに感謝していた。

素直に礼なんていえないけど――。

当麻は静かに目を閉じた。




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