森田当麻の奇妙事件簿2



とてつもないスピードで走る車を追い抜かしていく。

そうでないと、人が死ぬんだ!!

皆藤の額から汗が流れる。

「皆藤刑事!!スピード出しすぎです!」

助手席の富山が叫びにも似た声で言う。

「馬鹿野郎!!人の命が掛かってんだ!当麻の予知夢は……必ず当たる」

それを知ってるから油断はできない。

当麻は人の死ぬところを何度も見てる。

だから、人の悲しみが誰よりも分かるんだ。

大西高校の校門前に着くと、先にシルバーの軽自動車が停まっていた。

日向の車だ。



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