森田当麻の奇妙事件簿2
「そうよ。私も安藤会に行ってね、薬物を手に入れて、あいつの食べ物に仕込んでやったら、案の定幻覚みるようになって幽霊を信じるようになったの。それで、私にあいつはこう言ってきた。」
その瞬間余裕の笑みは消えて、能面のような顔になる。
「『友明に殺されるかもしれない。助けてくれ』ってね。だから、『安藤会に行けば助けてくれるかもよ。』って勧めたの。そしたら、あいつ……。もっと大量の薬物吸うようになってさ、幻覚もひどくなってる訳。すぐに殺す機会がやってきた」
飛鳥の冷酷な笑みに、優衣は背筋がゾクッとした。
思い出す。
前回の事件の犯人だった、倉敷麗奈を。
あの人も、人を殺すことを何とも思っていなかった。
まるで、人を殺すことを当たり前としてるように。