森田当麻の奇妙事件簿2

「……じゃあ、何?私が、私が、友明を苦しめてたってこと……?私がしたことは、全て無駄っていうの!?」

「たしかに、真凛さんたちのしたことは許せるものじゃありません。その罪を償うべきです……。でも、友明さんは犯罪者になっていく飛鳥さんをみて、悲しかったんじゃないですか?いじめられることよりも、大切な人が犯罪者になることが、きっと何倍も苦しかったはずです!悲しかったはずです!」

友明はきっと何も望んでなかったんだろう。

誰も憎まずに、死んでいった。

誰も憎んじゃダメだと、言い聞かせてたのかもしれない。

自分に――。






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