森田当麻の奇妙事件簿2

ハンカチをバッグの中から取り出そうとすると、それより先に当麻が優衣にハンカチを渡した。

「あ、ありがとうございます」

「……良かったな。お前の思いが伝わって……」

当麻がフッと笑いながら言った。

「はい。まあ少しでしゃばり過ぎたかな、なんて思ってるんですけど」

自嘲気味に笑うと、当麻がジッと優衣をみた。

目と目が合い、吸い込まれそうになる。










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