岡本くんの愛し方
え?…鍵占めてたから、開けられるのは岡本くんだけなんだけど…
こっちに向かって歩く音が聞こえて、身構える。
またガチャと音がして現れたのは…
やっぱり岡本くん。
「…いろいろと意味わからないんだけど」
「わ、私も意味が分からない…。
部活は!?」
叫ぶ私をよそに、クーラーを入れる岡本くん。
「今日は午前中だけって朝言ったよ」
あ、そういえばそうだった…。
「で、次は俺からね。
なんで身構えてんの?」
そう言われて自分自身の体制を見ると、
両手に握り拳作って、身構えてた。
「え、あ、これは…
不審者が侵入してきたのかな…みたいな?あはは」
「バカみたい。次」
即答でバカみたいって言われた…
「なんでクーラー付けてないの?」
「…それは……」
「それは?」
クーラーの涼しい風が当たる…
本当、涼しいんだけど、目の前がチカチカして…
「…っ!小鳥遊さん!」
バタンと音がして、体に衝撃が走った。
あぁ…なんか意識が遠のいていく………。
岡本くんの私を呼ぶ声が聞こえて…
…それから意識は無くなった―――…。