岡本くんの愛し方
「ん…」
目が覚めて1番初めに見えたのは、真っ白な天井。
次に、ひょこっと横から出てきた岡本くんの顔。
……私、何してるの!?
ガバッと起き上がると、頭がズキズキしだした。
「…っ、いた…」
「勢いよく起きるからだよ。
熱中症だね」
熱中症……?
あ、そうか…私、倒れちゃったんだ。
「なんでクーラー付けてなかったの?」
「…だって、岡本くんのお家でしょ…?
なんか悪いなって……」
「………ほら」
そう言って差し出してきたものを見ると、
私が大好きなチョコのアイスだった。
「…いいの?」
「俺こんなの食べない」
岡本くんからアイスを受け取って直ぐに口に運ぶ。
私、このアイス大好きなんだもん!
「これからはちゃんと付けなよ」
「う、うん。…あ、ご飯!」
「いいよ、アイス買うときに一緒に買ってきた。
コンビニので悪いけど」
再び差し出されたものを受け取ると、
岡本くんは、それじゃ、と言って部屋から出ていった。
「…やさしい」
アイスを食べながらそう口に出した。