岡本くんの愛し方
ケンカ
夏休みも終わりにさしかかった頃、
夜ご飯を食べ終わってテレビを見ていたら、突然岡本くんに話しかけられた。
「…ねぇ、小鳥遊さん」
「うん?」
岡本くんのお家に居候してから1ヶ月経ったけど、段々とここでの生活にも慣れてきた。
「あと1週間で夏休み終わるけど、どうするの?」
どうするのって…何が?あ、宿題かな?
「宿題ならもう終わったよ!」
「はぁ…そうじゃなくて、園田先輩」
「あ…」
園田先輩に告白されたあの日。
岡本くんは眉間にシワを寄せたまま部活に戻って、私と園田先輩はグラウンドへ向かった。
そこから園田先輩は今日まですごく優しくてくれて、マネージャーの仕事もなんとなくだけど出来るようになった。
臨時マネージャーが終わるって事は、園田先輩の告白の返事、しなくちゃいけないって事だ…。
すっかり忘れてた。
「付き合うの?」
「う〜ん…確かに、園田先輩と付き合ったら楽しいのかもなあ……。」
毎日優しくしてくれて、お兄さんみたいで…。
…お兄さんみたいって、恋愛対象に入るの?