だから、アイツが嫌い。

「...覚えてるか?この前の俺が言ったこと」


この前...
きっとあの遊園地の時の、観覧車での出来事のことだろう。


「うん」

静かに頷く。

「さっき、お前があの男といるの見て、彼氏かもって焦った。もし、そうだったとしても、もう一度言わせてくれ」

そう言って、私から体を離し、肩に手を置く。
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