青空の下で
恋と友情の間で
自分でも驚くくらいのはやさで走って、屋上へ向かう。
けれど、人が多い廊下に来てしまったから早歩きにした。
「・・・・・・っおい!ちょっと止まれ!!」
ふと、そんな声が聞こえた。
同時に、肩をつかまれた。
「すみません、急いでるんであとでいいですかっ!!」
振り向いたあたしの顔は、きっと一目で急いでいると分かるくらいに必死な顔だっただろう。
とりあえず今は、この気持ちをなくすことが大事なんだから。
「後じゃ、無理。今聞け。」
「っは?!なんで__」
振りむく。
そこには、あるはずのない人の姿があった。
「・・・今言いたいから。ちょっとでいいから時間くれ。」
久しぶりに聞く、あたしだけに向けられた声。
愛しくてたまらない_あなたの、声。
「なんで・・・なんで話しかけるの・・・?
__龍!」