黄色のチューリップ
「…じゃあそろそろ帰りますか」
「そうしましょっか!」
そういってあたしは下に置いといたカバンを背負った
春なのに、まだちょっと寒い
これでこの学校に来るのも最後なんだって思ったら
昇降口に向かうのがなんか嫌だった
「じゃあ、打ち上げでね~」
「うん、じゃねー」
校門を出ると、家が正反対だから
そこでバイバイ
あたしは家へ帰ろうと足を進めた時だった
「おーい、そこのやたら体力ない人~」
振り返ると啓太が居た
「な…何?」
「………何でもないぷー」
「……」
あたしはシカトして歩いた
「ちょっと、ついて来ないでよ」
「同じ方向なんだから仕方ないでしょー?」
それでもあたしはシカトし続けて歩いた