さやかとピクシーの3年間
午後は仕事が終わらなくて
なんとなく
家で目を通して見ようと
思い、書類を持ち帰る。

絶対見ないくせに。


たくさんのサラリーマンと一緒に中央線にのり
たくさんのサラリーマンと一緒に
新宿で乗り換え
たくさんのサラリーマンと一緒に
今度は京王線にのって
ゆらゆらゆら。


駅についたら
もうすっかり疲れきっていた。


家についたら
まずごはん。
また食べすぎて毎日後悔する。


どんだけつまんないんだよ。

一人暮らしのさやかには
一日の中に

”会話”がなかった。


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