わたしのイトリくん
pm10時の足音
-------------
家に入ってすぐさまベッドにダイブする。
(友達まで心配させてるよ、イトリくん。
一体どうしちゃったのよ。)
ギュッと目をつぶると、
目に浮かぶのはイトリくんの姿ばかり。
いつの間にかウトウトと意識を手放しそうになったが、ハッと目を開ける。
重たい身体を起こして、
鞄の中から手帳と携帯を取り出す。
先ほど貰ったアドレスを打ち込み、
湊人君にメールを送った。
『イトリくんの隣に住んでいる佐原 ヒイロです。
先ほどはありがとうございました。
また何か分かったら連絡しますので、湊人くんも何かあったら教えてくれると嬉しいです。』