わたしのイトリくん
「そ、そんなことよりヒイロさん、髪も肌も濡れてます!風邪引いちゃいますよ...」
眉間に皺を寄せ、至極心配したように言うイトリくん。
(変わらないな...)
ぼんやりとそう思っていると、
イトリくんが恥ずかしそうに小さく呟く。
「下着もちゃんと付けてくださいって...いつも言ってるのに....」
密着していることによりバレてしまったようだ。
「ゴメンねって。
だってイトリくんが帰ってきたと思って慌ててたんだもの。」
「...っ」
イトリくんの頬が赤くなる。
その顔が久しぶりに見れて、
自然と笑顔になる。
「ね、メガネ取って?」
ちゃんと顔が見たくてお願いをする。