わたしのイトリくん
私は慌てて呼びかける。
「ちょ、ちょ、イトリくん!うち寄ってかないの?」
すると、少しだけ考えるそぶりをして
「ちょっとだけお邪魔します」と言ってこちらへやってきた。
そんなイトリくんの様子に首を傾げながら、
部屋に招き入れる。
「アレ。あんまり散らかってないですね」
イトリくんは驚いたような顔をしてこちらを見た。
「イトリくんがいつも出したらしまう!とか言うでしょー。
マネして生活してたら案外出来たの。」
胸を張って言うと
イトリくんは嬉しそうな、でもなんだか悲しそうな...
よく分からない表情で笑った。