わたしのイトリくん
「あーお腹すいた」
空腹を感じ、リビングに行くと
テーブルの上にラップのかかったお皿を発見した。
「え、うそ。ピラフ?」
エビやパプリカ、人参、玉ねぎ
色とりどりのそれは、間違いなくイトリくんの作ったピラフだ。
そんな彼の優しさに胸がジーンとする。
いよいよ、空腹も我慢出来なくなったので
それをレンジで温める。
ミネラルウォーターを冷蔵庫から取り出し、
ソファに座り「いただきます」と手を合わせる。
「ん〜おいし!」
これが食べたかったんだー!と心の中で叫んだ。
ゆっくりと味わって平らげると、
テーブルに一枚のメモが置いてある事に気が付いた。
手にとってそれを読むと
一気に目の前が真っ暗になっていくのを感じた。