わたしのイトリくん
恐る恐る携帯を手に取る。
それが湊人くんからのメールだと分かり、
すぐさまメールを開く。
『ヒイロさん、湊人です!
今日少しお時間ありませんか?
イトリのことで話があるんです。』
手が震えるのを感じたが、
深呼吸をして返事を打つ。
湊人くんが駅前のカフェに来てくれるというので、
1時間後に会う約束をした。
(放心してる場合じゃない。
こんなお別れ、イヤだ!)
自分を奮い立てるかのように
手で頬を叩く。
このまま、何も知らないまま終わりたくない。
私は素早く身支度を整え、カフェに向かった。