わたしのイトリくん
「大学にはちゃんと行ってるのかしらね。
何か事件に巻き込まれてないといいけれど...」
奈江は神妙な面持ちになり、私の肩にそっと手を置いた。
「私も一瞬そういうこと考えたけど...
でもきっと大丈夫だと思う。
とりあえずもう少し様子見てみるよ」
最悪な予想はしたくなくて、急いで言いきる。
奈江はまだ何か言いたそうだったけれど、
後輩に呼びかけられた為、「またお昼ね」と言って去って行った。
私も気分を切り替えようと、
午後の打ち合わせに使う資料作りに取り掛かることにした。