わたしのイトリくん
私は青年の言葉に耳を疑った。
(え、なに、これってナンパ...?)
自意識過剰かもしれないが、
昔から派手な顔立ちのせいか、チャラチャラしている男性に話し掛けられることが多かった。
今回もそうだと思い、
「ごめんなさい、人違いだと思います。」と少し冷たく言い放つ。
「あの変な意味とかなくて!...あ!!!」
青年は慌てたような表情になり、そしてハッと驚いたように声を出した。
「お姉さんもしかしてイトリのお隣さん、じゃないですか?」