❇︎*黒猫さんに導かれて*❇︎
【東君】……。
この学校に、そんな子いたっけ?
考えても、考えても、
東君と言う生徒は、この学校にはいなかったも思う。
「じゃあ、俺もう行くから。」
東君は、私が悩んでいるのを
イライラとしながら見ていたと思うと、
すぐさま立ち上がり、背を向ける。
「あっ……」
突然のコトに、言葉がもれる。
「……何?」
東君は、私の言葉のもれに敏感に気づき
振り向く。
「ーーいや、何でもないよ。」
私はそう応えた。
どうせ、この学校の生徒ならば
逢う機会もあるだろう。
「ーーそ。 じゃね、お姉さん。」
…………………へっ?