記憶

運命

アレから16年が経ち私は柚乃として、15歳の高校生として生きている。

私の通っている高校は、桜が丘高校。
春入学してから、早3カ月今はもう
6月。そして今私は冷房の効いた体育館に居る。
なんでも、今日うちの学校に新任の先生が入ってくるらしいから、集会が行われていた。
保健室行きたいなぁなんて思いながら、校長の紹介を聞き先生が挨拶を始めたのでそっちに注目した。
「初めまして。山本夏樹です。担任は3年1組を持ちます。よろしくお願いします。」

ドクン。心臓の音が聞こえた。身体中の血が沸騰したみたいに熱い。頭がぼーっとする。


神様は意地悪だ。

私はここからすぐにでも、逃げたくて近くの先生に「気分悪いから保健室行ってきます。」と言い体育館を出た。
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