受験生カノジョのチョコ事情
「今まで史上一番だよ~」
「…………」
「……どうしたの?」
返事もせずにただ見つめてるだけの俺を不思議に思ったのか
下から上目遣いに見つめてくる
「……怒ってる?」
「何に?」
「……わかんない」
ルリが小さく呟いて目をそらす
このカンジは、本当に分かってないらしい
軽くため息をついて
「琉梨」
名前を呼ぶ
一瞬肩をふるわせて、俺の方を見る目は
いつもの凛とした瞳じゃなくて。
心なしか少し不安げに揺れている