貴方に出会えたから
目をあけると白衣を着た人が立っていた。

なに?今のは夢?

ぼんやりしていた視界がはっきりと変わっていく。

「目、覚めた?」

先生?

あ…ここは現実だ。

ついさっきまでのことが本当のことに思えてきてしまう。

「具合大丈夫?」

「はい。あ…帰ります。」

「それは駄目。強制入院だから。」

「そうですか。」

「お!ようやく諦めたな?」

にやりと笑う先生。

「少し怠いので反抗するのが面倒になっただけです。」

「やっぱり怠いか…明日、体調良かったら検査するね」

「けん…さ…?」


「うん。大丈夫だよ。少し眠りな。」

「はい。おやすみなさい。」

「お休み」
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