冬は心が「寒い」と嘆く。
* * * * *
「ただいまー」
玄関でそう声をかけるけれど、彼はまだ帰ってきていないようだ。
「そっか、今日はちょっと遅いんだっけ」なんて思いながらスマートフォンをバッグから取り出し、メールを確認する。
今日は無理矢理にでも定時で帰ろうとしたから、まだ18時半だ。
『ちょっと遅くなるけど、ご飯は家で食べるから、お願いします』
彼の素っ気ない文を読み、「分かった」とだけ返信しておく。
私の文面も随分素っ気ない。
仕事用のスーツを脱ぎ、楽な部屋着に着替えを済ませてから、キッチンに立ってこれから帰宅する彼のために夕食の準備をする。
もちろん自分の分も。
実は今日は付き合い始めてからちょうど4年目の記念日だ。
私は一ヶ月前から気にしていたが、その時から今朝までに彼に何も伝えなかったし何かして欲しいと望みもしなかった。
平日で翌日もお互い仕事があるし、ただ家でのんびり過ごせればいいや、と思っていたからだ。
4年も経つともうこんな風になってしまう。
でも今になって少し不安になってきた。
まさか、とは思うが、彼は覚えているのだろうか。
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「ただいまー」
玄関でそう声をかけるけれど、彼はまだ帰ってきていないようだ。
「そっか、今日はちょっと遅いんだっけ」なんて思いながらスマートフォンをバッグから取り出し、メールを確認する。
今日は無理矢理にでも定時で帰ろうとしたから、まだ18時半だ。
『ちょっと遅くなるけど、ご飯は家で食べるから、お願いします』
彼の素っ気ない文を読み、「分かった」とだけ返信しておく。
私の文面も随分素っ気ない。
仕事用のスーツを脱ぎ、楽な部屋着に着替えを済ませてから、キッチンに立ってこれから帰宅する彼のために夕食の準備をする。
もちろん自分の分も。
実は今日は付き合い始めてからちょうど4年目の記念日だ。
私は一ヶ月前から気にしていたが、その時から今朝までに彼に何も伝えなかったし何かして欲しいと望みもしなかった。
平日で翌日もお互い仕事があるし、ただ家でのんびり過ごせればいいや、と思っていたからだ。
4年も経つともうこんな風になってしまう。
でも今になって少し不安になってきた。
まさか、とは思うが、彼は覚えているのだろうか。
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