執事様は総長様!!


そう言えば、壁にもたれた様な状態でお弁当を食べていた事を朦朧とする意識の中ぼんやりと思いだした。


きっと、中にいたあの人がドアを開けたんだろう。

そう結論付けて、私は意識を手放した。


――――――――――――――――


「…ん、」


目が覚めた時、そこにいたのはあの時の男の子…。


…ではなく。


超毒舌執事、葉月 透(はづき とおる)だった。


「お嬢様、何をしていらっしゃるのですか。馬鹿なんですか。どこで弁当食べてるんですか。そもそもどうして屋上なんかに出向く気になったんですか。気温も分からないんですか。屋上に人が居たから戻って来たのにドアの前に座り込んでどうなるかも分からなかったんですか。もう一度言いますが何をしていらっしゃるのですか。馬鹿なんですか。」


どうしよう。

泣きそう。


この執事ヤダ。
心配してくれてるのは分かるんだけど、でも殺されそうな勢いで言葉を連ねられてもう怖いからヤダ。


「何か言う事は?」


「ごめんなさい。深く考えなかった私が浅はかでした。以後気を付けます」


どうしよう。

立場が違う気がするのは私だけだろうか。
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