ハロー、マイファーストレディ!
「ついでに白状すると、再会してからだけじゃなくて、この10年間、ずっと君がどこで何をしているか、知ってたよ。」
「ス、ストーカー!?」
思わず口から出た一言も、谷崎は堂々と肯定した。
「そうだな、ある意味ストーカーだろうな。」
「だから、何のために……」
「そりゃ、気になるだろう。人生で唯一、本当の俺を知ってる女が、どこで何をしてるのか。」
いやいや、気になっても普通は調べないって。
そう思いながらも、その行為を一向に責める気にならないのは、彼が私にとって全てを許せてしまうくらいに特別だからだ。
いっそのこと、認めてしまおうか。
10年経っても色褪せることのない、彼への気持ちを。
「本当は、君が幸せに暮らしているなら二度と会わないつもりだった。征太郎が真依子ちゃんを見つけてきた時には、正直頭を抱えたよ。」
「初対面みたいなフリをしたのも?」
「ああ、あの時はまだ君に深く関わるつもりはなかった。」
「どうして、急に方針転換したの?」
当然のように湧いた質問をぶつけると、谷崎は呆れたように溜息をついた。
「逆に聞きたいよ。どうして君は、毎回飽きもせず将来性のない恋愛ばかり繰り返すんだ?少しは学習しろよ。挙げ句の果てに妊娠までして……とても、ただ見守ってるだけではいられなくなった。」
「毎回って、ホントに10年分知ってるの?」
「ああ、知ってるさ。ずっと、調べながら、自惚れてしまいそうだった。どうして君は、いつも俺に似たダメな男ばかり好きになるんだ?」
言い終える前に、ばつが悪そうに視線を逸らした谷崎の首裏に手を回し、グイッと彼の身体を引き寄せた。
抱きつくように密着して、逃げ場もなく見つめ合う格好になった彼に、私は意を決して告げる。
「それ……自惚れてもいいかもよ。」
「それは、プロポーズに対する答え?」
僅かに表情の緩んだ谷崎に、思っていることをそのまま伝える。
「いいえ、違うわ。プロポーズの答えはノーだから。」
「どうして?自惚れてもいいんだろ?」
「確かに、私はできることならもう一度あなたとやり直したい。それでも、結婚はダメよ。私、今から違う男の子どもを産むのよ?」
「ス、ストーカー!?」
思わず口から出た一言も、谷崎は堂々と肯定した。
「そうだな、ある意味ストーカーだろうな。」
「だから、何のために……」
「そりゃ、気になるだろう。人生で唯一、本当の俺を知ってる女が、どこで何をしてるのか。」
いやいや、気になっても普通は調べないって。
そう思いながらも、その行為を一向に責める気にならないのは、彼が私にとって全てを許せてしまうくらいに特別だからだ。
いっそのこと、認めてしまおうか。
10年経っても色褪せることのない、彼への気持ちを。
「本当は、君が幸せに暮らしているなら二度と会わないつもりだった。征太郎が真依子ちゃんを見つけてきた時には、正直頭を抱えたよ。」
「初対面みたいなフリをしたのも?」
「ああ、あの時はまだ君に深く関わるつもりはなかった。」
「どうして、急に方針転換したの?」
当然のように湧いた質問をぶつけると、谷崎は呆れたように溜息をついた。
「逆に聞きたいよ。どうして君は、毎回飽きもせず将来性のない恋愛ばかり繰り返すんだ?少しは学習しろよ。挙げ句の果てに妊娠までして……とても、ただ見守ってるだけではいられなくなった。」
「毎回って、ホントに10年分知ってるの?」
「ああ、知ってるさ。ずっと、調べながら、自惚れてしまいそうだった。どうして君は、いつも俺に似たダメな男ばかり好きになるんだ?」
言い終える前に、ばつが悪そうに視線を逸らした谷崎の首裏に手を回し、グイッと彼の身体を引き寄せた。
抱きつくように密着して、逃げ場もなく見つめ合う格好になった彼に、私は意を決して告げる。
「それ……自惚れてもいいかもよ。」
「それは、プロポーズに対する答え?」
僅かに表情の緩んだ谷崎に、思っていることをそのまま伝える。
「いいえ、違うわ。プロポーズの答えはノーだから。」
「どうして?自惚れてもいいんだろ?」
「確かに、私はできることならもう一度あなたとやり直したい。それでも、結婚はダメよ。私、今から違う男の子どもを産むのよ?」