永遠に....
*

*

*

それからも、慎司は家を抜け出しては日和に会いに行った

しかし、日和はいなかった...

「雛、日和が最近いないんだ...」

「慎司様、またあの子の所へ行ったのですか?」

「...」

慎司は小さく頷いた

「僕嫌われたのかな...」

悲しそうな顔をする慎司を見た雛

旦那様達が恋しい時にする顔...

雛は胸が痛んだ

「慎司様、あそこの施設は両親がいない子供達が新しい家族を見つけてくれる場所なんです。あの子がいつもの場所にいないのであれば、新しい家族を見つけて出ていったのかもしれません」

「...もう、日和に会えないの?」

「おそらく...あの子がどこへ行ったのかはわかりませんからね...」

「調べてよ‼」

「えっ...」

「僕まだクッキー貰ってない!」

「...」


「雛、お父様の力があれば、何でも出来るんだろ!」

「...」

今まで親の力でとは一言も言ったことのなかった慎司

親の力を使おうとしている慎司にショックを受けた

「慎司様、今後旦那様の力を使おうと思わないでください」

「なんだよ、雛なんか大嫌いだ‼」

慎司は部屋の隅へ行き座り込んでしまった

「...あの子は新しいご家族の元で幸せに暮らせます。慎司様はあの子が幸せに暮らせるように、祈っててください」

塞ぎ混んでしまったら雛にはてに終えないから、部屋を出ていった

「....」
< 25 / 52 >

この作品をシェア

pagetop