永遠に....
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主人が施設を訪れてから数日後、日和はお試しで新垣家に訪れた

親友の子供・慎司が気に入った子

主人は日和を引き取ることを決めた

経済的・環境的にも日和を不自由なく育てられること

日和は慎司といたいこと

条件はクリアしていた

しかし、園長には夜泣きが気がかりだった

そこで園長は条件を出した

日和の夜泣きが治らなかったら、引き取るのを諦めてほしい

日和の親族も精神的に参ってしまった夜泣き

また同じことがおきないよう出した条件だった

それからというもの、新垣家の調査、外泊、週1回のお泊まりの順で日和は引き取られる準備が始まった

晃も日和と仲良くしてくれた

日和が来たとき、慎司は日和の側を離れなかった

ご飯、お勉、お風呂

雛は日和の見張りやくとして近くにずっといた

寝るときは日和の夜泣きを考慮して、奥の部屋で寝た

慎司と日和は同じベットで、雛は折り畳み式のベットを持ってきて寝た

夜中3時頃、日和は突然泣き叫びだした

雛はビックリして、飛び起きた

かなりの大きい声で

「お母さんを...放して...お母さんを...」

雛は泣きながら叫ぶ日和を抱えようとしたとき

慎司が日和の頭を撫でた

「日和、大丈夫だよ。何も怖くないよ。僕がいるよ」

日和は慎司に抱きついて泣き止んだ

少しすると、日和は慎司の胸で寝ていた

雛は安心して日和を横に寝かせた

「僕が日和を守るって決めたんだ」

慎司は雛に言って、日和の手を握りながら寝に入った

それから、日和は夜中の泣き叫びがなくなったのだ

「慎司様、日和ちゃんのこと聞いたのですか?」

雛は日和の過去を知ってるのか聞いてみた

「父様が、守ってあげろって言ったんだ」

慎司は日和の過去を知らなかった

主人は5才児の慎司に話しても理解できないと思い、守れとだけ言ったのだ

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