スノーパレード


あたしの両親は二人とも教育者で。

高校の校長先生をしてるお父さんと、数学教員をしてるお母さん。


所謂、職場恋愛を経て結婚した二人に育てられたあたしは

昔から“勉強”という二文字を叩き込まれて生きてきた。



それに答えるお姉ちゃんは両親と同じように教員を目指してる。

だけど、あたしは無理だった。



“勉強”と言われれば言われる程、両親の存在が疎ましく感じてて。

滑り止めで受けた今の高校だって、わざと第一志望の高校を落ちて入ったのだ。



期待はいつか
答えるモノでもなく
達成するモノでもなく

あたしの中で変化し

裏切るモノだと両親に見せつけてやりたかった。



あたしは、悪い子でもいい子でもない。



――デキソコナイの子。



< 16 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop