スノーパレード
あたしの両親は二人とも教育者で。
高校の校長先生をしてるお父さんと、数学教員をしてるお母さん。
所謂、職場恋愛を経て結婚した二人に育てられたあたしは
昔から“勉強”という二文字を叩き込まれて生きてきた。
それに答えるお姉ちゃんは両親と同じように教員を目指してる。
だけど、あたしは無理だった。
“勉強”と言われれば言われる程、両親の存在が疎ましく感じてて。
滑り止めで受けた今の高校だって、わざと第一志望の高校を落ちて入ったのだ。
期待はいつか
答えるモノでもなく
達成するモノでもなく
あたしの中で変化し
裏切るモノだと両親に見せつけてやりたかった。
あたしは、悪い子でもいい子でもない。
――デキソコナイの子。