スノーパレード
はらはらと小さな結晶が空から舞い落ちる。
それを窓から眺めていると、不思議と落ち着いていくのがわかった。
――雪のパレード、みたい。
色とりどりの紙吹雪のように、真っ白の雪が静かに静かに、地面へ
そしてあたし達に降り注ぐ。
放課後の誰も居ない教室で、あたしは窓からそっと手を伸ばした。
手のひらに落ちた雪はすぐに溶けて消える。
そんな雪を見届けて
伸ばした手を引っ込めると
「何か、パレードみたいだね。」
澄んだ声が窓の外から聞こえた。
え………?
ふいに声がする方に視線を向けると、ベランダの片隅に座ってる彼と目が合った。
「…ふ、冬崎くん、いつから居たの?」
驚いてつい、口ごもってしまう。