ガキ的愛情表現の結末【完】
サッカー部がグランドに広がってパス練習をしていた時のこと。


部員の蹴ったボールが女子見学者たちの方へと逸れてしまい、たまたま一番近くにいた哲也がなんとか追いついて、


「ボール飛んで来るから気をつけろよ」


女子たちに声をかけた。


ごく当たり前のことをごく普通に言われただけなのに、王子様に危機を救われたお姫様に自分を重ねて、


「東くん、優しい~」

「カッコイイ~」


女子たちは哲也にときめいてしまうのだった。

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