ガキ的愛情表現の結末【完】
「ちょっと~、なんか言ってよ~」


有希の声に真由と春奈はハッとして、


「「好きな人って、誰よ」」


同時に口を開いた。


興味深々な眼差しを向けられ、さすがに有希は言いよどんだ。



「誰って……あの、私もまさかこんなことになるとは……いや、でもーー」

「もしかして、東?」


勘の良い春奈にはピンときたようだ。


「実は、そう。
 でも、アイツは私のこと、女だと思ってないだろうけど」

「……まあ、ユウも少しは女の子らしくした方がいいかもね」

「女の子らしくって言われても、どうしたらいいかわかんないよ」

「そうねえ――」


春奈は、有希に目を向けた瞬間、さっそくアドバイスするべき点を見つけた。

< 43 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop