ガキ的愛情表現の結末【完】
「まずはその、男っぽさ全開のあぐら、やめよっか」

「…………」



有希乙女化計画が困難極まりないことは、明白。


3人の間に重苦しい沈黙が流れた。



「あ、そうだ。
 私の家の近くの神社って、実は、知る人ぞ知る縁結びの神様らしいよ。
 3人で初詣行かない?」


春奈が現実逃避の神頼みを提案すると、


「え、ほんとに?! 行く、行く」


有希より、真由が食いついた。


目的は、ただひとつ。

裕之との恋愛成就――。


もはや、友人の恋などどうでもよくなる真由であった。

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