ガキ的愛情表現の結末【完】
寒空の下、裕之はため息をついた。


哲也が有希への気持ちを認めていたら、転校のことを話すつもりだった。


そして、2人にとって最良の答えを見つけてほしかった。



裕之にとって、有希と哲也は大切な友人。


特に境遇が似ていることもあって、有希に対しては強い思い入れがあった。



だから、自分と同じ失敗はしてほしくなかった。




だが、哲也は認めてくれず、



このままでは何も変わらない――。



裕之は焦るあまり、哲也が何かしらの行動を起こすようにと、反則技を仕掛けてしまったのだ。

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