ガキ的愛情表現の結末【完】
部活後、裕之は明人(あきと)と俊介(しゅんすけ)と帰っていた。
「テツがあいつらに言ってくれて、マジ、すっきりした~」
話題は、哲也と女子グループの一件。
「だけど、いいのかな、高木のこと」
「つーか、思ったんだけど、テツって高木のこと好きなのかな?」
「そりゃ好きなんじゃないの?
だって、あんなに仲良さそうだったし」
「でも、好きな女にあんなこと言うか?」
「じゃあ、なんであんなに仲良くしてたんだよ」
明人と俊介の会話を黙って聞いていた裕之は、ここで初めて声を発した。
「誰かにヤキモチやかせたかったから、とか?」
「ヤキモチ?」
「誰に?」
サッカー部と同じグランドで練習しているのは、野球部――男子だけ。
「見学してた女子の中にいるのか?」
「いや」
「でも、他に女子なんていないじゃん」
「いるでしょ、ひとり」
裕之が思わせぶりに笑うと、2人は有希の存在を思い出した。
「……まさか?」
「いやいや、それはナイだろ」
俊介が即座に否定すると、
「……いや。なくもないな」
明人がその肩に手を置いた。
「テツがあいつらに言ってくれて、マジ、すっきりした~」
話題は、哲也と女子グループの一件。
「だけど、いいのかな、高木のこと」
「つーか、思ったんだけど、テツって高木のこと好きなのかな?」
「そりゃ好きなんじゃないの?
だって、あんなに仲良さそうだったし」
「でも、好きな女にあんなこと言うか?」
「じゃあ、なんであんなに仲良くしてたんだよ」
明人と俊介の会話を黙って聞いていた裕之は、ここで初めて声を発した。
「誰かにヤキモチやかせたかったから、とか?」
「ヤキモチ?」
「誰に?」
サッカー部と同じグランドで練習しているのは、野球部――男子だけ。
「見学してた女子の中にいるのか?」
「いや」
「でも、他に女子なんていないじゃん」
「いるでしょ、ひとり」
裕之が思わせぶりに笑うと、2人は有希の存在を思い出した。
「……まさか?」
「いやいや、それはナイだろ」
俊介が即座に否定すると、
「……いや。なくもないな」
明人がその肩に手を置いた。