キャンプ
真平は小屋の前でバーベキューのための用意をはじめ、俺達三人は水着に着替え、湖に向かった。

小屋と湖までの距離は目と鼻の先だから、真平からも俺達の位置がよくわかる。

俺達は湖につかりながら真平の労働をにこやかに見ていた。

「毎年、毎年、暑そうにしてるね」

「直子が言ったらかわいそうじゃない」

「本当だよ、直子が手伝いに行ってきたら?」と俺が言うと直子は「絶対嫌」とぜんひていした。

まあ否定するのは当然だと思う。この暑い中に火をおこすことを好き好んでやるのは真平だけだろうと俺は思った。
< 14 / 25 >

この作品をシェア

pagetop