キャンプ
この仕事をやりはじめたきっかけも悪ふざけが原因の一つだった。

もともとは引越し業者を開業しようとしていたのに。

たまたま真平の親父が葬儀屋だったのと、タイミング、そして悪ふざけで言った一言。

「それじゃあ、俺達がその家の荷物を引き取るよ」

そう、それが始まりの言葉だった。

仕事の依頼は真平の親父から入ってくるので、それなりの見入りもあり、最初は満足していたけど、、、。

「誠、何ボケッとしてんだよ」

「ああ、暑いから気が遠退いてたよ」

「あはは、とりつかれたのかと思った」

真平はさらりと言った。
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